美術コラム「視線」③琉球新報 2008.9.3美術コラム「視線」③琉球新報 2008.9.3

久しぶりに美術館めぐりのため上京。・・・原美術館・・国立新美術館・・・代官山ヒルサイト・・・東京都庭園美術館・・内容の濃い展示会を観る事ができた。・・照屋勇賢氏のインスタレーション作品がひときわ異彩を放っていた。刺身包丁7本を壁に突き刺し・・・・その柄に沖縄の蝶オオゴマダラの孵化したサナギをつけた「Dawn」(夜明け)の作品はインパクトが強かった。通り魔事件など暴力氾濫する危うい社会を想起させ、「命の尊厳」を浮上させる優れた作品であった。・・・東京都庭園美術館の「舟越桂「夏の邸宅」展見応えのある味わい深いものだった。・・・あの深いまなざしに「美術の力」「芸術の崇高さ」を・・・・。