沖縄の視座から②/沖縄タイムス 1994.5.16沖縄の視座から②/沖縄タイムス 1994.5.16

沖縄と日本の歴史的、政治的関係において、ぼくたちのこの地は主体性とアイデンティティーを持ち得なかった。明治以降の強力な同化政策と皇民化教育・・・・太平洋戦争・・戦後・27年間の不当な米軍統治・・・・、近代のチョコレートが横文字の大量の物資とともに配られ・・・戦果で傷ついた身体をいやすだけだった。不当を糾弾する拳のほこ先が間違っていた。金網の向こう側の米軍ではなかったのだ。糾弾すべきはそれを強要し、容認した日本だったのである。・・・今日のように情報網が発達していれば、国際政治の舞台で、日本の身勝手な「沖縄処分」を国際社会も許さなかったはずだ。・・・・・・