1985年11月26日~12月1日
僕たちは何処へ行くのだろう、僕たちはどこから来たのだろう、僕たちはどこにいるのだろう。すべての青が画布に吸い込まれ、かすかに色が見え始めてくるその瞬時、脈略もなく不意とそのような思いが、指の中をぬけていく。体があつくなってくる。そういう時だ。
あの青い空の波の音が聞こえるあたりに 何かとんでもないおとし物を 僕はしてきてしまったらしい
透明な過去の駅で 遺失物係の前に立ったら 僕は余計に悲しくなってしまった
谷川俊太郎の「かなしみ」一篇。僕にはウタをうたうことはできないが、時にはうたってみたいと思う時もある。配色のかわった分、僕もかわったであろうか。 (漫々茅 山見)