2002年9月17日~29日
韓国現代版画展によせて
加藤義夫(かとうよしお/インディペンデント・キュレター)
本展で紹介する韓国現代版画の作家たちは、韓国の現代美術のパイオニアたちとそれ以後の若い世代の作家たちだ。-中略-特に、イ・ウーファンは、1956年に日本に移住し日本の現代美術史に残る「もの派」を打ちたてた作家で批評家としても著名な人物だ。東洋哲学を基礎とした世界観が高い評価を得て、近年はヨーロッパの美術館で次々と個展を開催し、世界のイ・ウーファンとして活躍している。-中略-韓国の若い世代の作家たちは、版画を単なる複製芸術として扱うのではなく、また技法に縛られることなく「メディア」としてとらえているところに表現の可能性を感じる。-以下省略-