1986年2月4日~9日

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ルオーは1871年コンミューンの動乱中のパリに生まれる。14才でステンドグラスの職人となるが1890年(ゴッホがピストル自殺)国立美術学校に入学しギュスターヴ・モローに師事。モローの死後、モロー美術館の館長となる傍ら絵画の制作に専念する。1958年87才で世を去るまで今世紀版画の最高傑作と言われる。「ミゼレーレ」をはじめ多くの名作版画と油彩を残している。作品の多くは下層社会の人々に目を向け、ヒューマンに満ちた慈悲深い人間の心を表現した人物像が主である。ルオーの人間観(宗教観)を表わした奥の深い世界となっている。ルオーが去って30年近く経った今日でも時代や地域そして宗教を超えて我々の心に感動を与えている。今回はその代表的作品「ミゼレーレ」(1948年制作・銅版画)を中心に21点の作品を展示致します。