1985年11月12日~17日

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やや斜めを向きながら真正面に涼しげな視線をなげかけるモリミ氏の女性像。思い切ったディフォルメに施され、ファッショナブルにしてしなやかな肢体を見せつけるあやしげな女たち。モリミ氏の奇異な造形感な自在な構成力とみずみずしい感性に支えられ、その不均衡な姿勢も不自然さを感じさせない。見る者は日常では見ることの出来ない非日常の空間で不思議な魅力を持つコケテッシュな女たちに出会い、とまどいと眩感を覚える。そしてシュールなエロスの世界があることを思い知らされてしまう。 
モリミ氏の造形はモジリアーニの影響を受けたのだろうか・・・。キュービスムを通り抜け、限りなく屈折して行く現代に透明な感性が支配する豊かなイマジネーションの世界をつくりあげた。正に日常人へのメッセージである。今回は、氏の近作の中から水彩を中心に24点展示致します。